最近、ラーメン二郎の閉店が相次いでいるという話題をよく目にする。インスパイア系も含め、各地で看板を下ろす店が増えているようだ。ニュースやSNSを見ていると、「店主の高齢化」や「人手不足」、「近隣トラブル」といったワードが並ぶ。たしかにそういった事情はどの業界にもあるけど、ラーメン業界でも顕著に現れてきたのかもしれない。
ただ、個人的には正直なところ「え、本当にそんなに?」というのが実感だったりする。というのも、横浜の関内店。あそこは今も平日昼から行列が絶えない。たまに近くを通ると、あの独特の香りと長蛇の列に圧倒される。ガッツリ系で知られる二郎の中でも特に人気のある店舗というのもあるだろうけど、「閉店ラッシュ」と聞いても、現場感覚としてはあまりピンと来ないのが本音だ。
もちろん、都内や地方の小規模店舗では状況が違うのだろう。食の嗜好も変化していて、以前ほど「腹パン命」みたいなノリは薄れつつあるのかもしれない。インスパイア系も増えすぎて差別化が難しくなってきているという話も聞く。
でも不思議なことに、あのジャンキーなラーメンは、時々無性に食べたくなる人がいるのも事実。好き嫌いが分かれるからこそ、一度ハマると抜け出せない中毒性がある。そういう意味で、ファン層が狭くても熱いのが二郎の強みでもあった。
それだけに、閉店が続くのはやっぱり寂しい。全国どこでも「いつでも食べられるわけではない」という現実は、ラーメン界の一つの時代が動いている証拠なのかもしれない。
とはいえ、今日も関内の前には行列ができている。閉店ニュースを眺めながら、あの行列はしばらく途切れそうにないなと思った。
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