2025年5月20日夜、桜島が噴火したというニュースを見た。
実は数年前、屋久島に行った際に鹿児島港から桜島を見たことがある。あの時の印象は「とにかく存在感がすごい」。港から見える距離でも、その圧倒的な質量感と威圧感にしばらく視線を奪われたのを覚えている。
そんな桜島がまた噴いたのかと思って現地の声を見てみると、地元の方が「キレイダナー」程度の感想ですませていたのには驚いた。いや、さすがにマグマ見えてる噴火で「きれい」と言える感性、すごすぎる。
関東育ちの自分からすれば、もしリアルでマグマを見たら「終末か!?」って叫んで走って逃げ出すレベル。ゲームの影響もある。マグマって言ったら、マリオなどのアクションゲーにて、「触れたら即死」な危険物質。マグマの恐怖は、小学生の時に脳に刻まれるんだよね。
それが現実に見える状況で「キレイダナー」なんて、もう悟りの境地にしか見えない。
この「慣れ」ってやつ、地震でも思い知らされる。海外の人が震度3で叫び声上げる中、日本人は「お、ちょっと揺れてるね」で普通に味噌汁作り続けるし、テレワークの会議も止まらない。
自然と共に暮らしてきた歴史の中で、こうした感性が育まれてきたのかもしれない。もちろん、それは軽視や油断じゃなくて、経験則に裏打ちされた「冷静さ」なんだと思う。
なお、現在の桜島の噴火警戒レベルは「3」。入山は規制されており、火口から2kmの範囲では噴石や火砕流への警戒が必要とされている。火山灰が風に乗って遠くまで降ることもあるし、爆発の空振で窓ガラスが割れることもあるらしい。
傍から見れば、やっぱり危険なのである。
笑って見られるのは“経験値がある人”だけってことだろう。
「危険」を知った上で、「それでも淡々と日常を営む」──リスクを負いながら淡々と期待値に懸ける投機にのめりこむ日々を送っていると、その姿勢には学ぶことが多い。
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