バイクで北海道旅行をしたい――そう思ったときにまず立ちはだかるのが「移動の壁」だった。自分のバイクを持ち込もうとすれば、フェリーや長距離走行を含め数日単位の時間を費やす必要がある。
そこで試したのが、新幹線で函館まで一気に移動し、現地でレンタルバイクを借りるという手法だ。これが想像以上に快適で、時間と体力の節約になったので共有しておきたい。
ヘルメットのレンタルや保険加入も可能で、手荷物は最低限で済むという点も大きな利点となる。
函館駅周辺には中型以上のバイクも扱う店舗があり、例えば250ccクラスなら24時間1万円前後が相場。北海道はとにかく広大なので、少なくとも高速道路が利用できる排気量126cc以上のバイクを利用することを推奨したい。50ccでは時間と体力を削られて間違いなく地獄を見るだろう。
(道内は速度超過の取締りも盛んだよ!)
関東圏から新幹線を使えば、4時間ちょっとで新函館北斗に到着。在来線を乗り継ぎ、函館駅に降り立てばもう市街地。到着したその日から北海道ツーリングを始められる感覚は、従来のバイク旅と比べて劇的にラクだった。
ロスが少ないぶん、景色に集中できる余裕が生まれ、旅の質そのものが変わる印象を受けた。
北海道でのツーリングは、信号の少なさや地平線まで続く直線路、開けた海沿いの道が魅力。ヤエーで挨拶を交わす楽しさも、広い大地ならではの風物詩だ。
ただし、給油間隔が長くなることや急な天候変化には注意が必要で、あくまで「旅先」としての性質を踏まえた計画は不可欠である。
北海道をバイクで走ると、真夏でも信じられないくらい冷える場面がいくつもあるので、レインコートや防寒具、あるいはその両方の機能を備えたウェアは必ず常備したほうがいいだろう。
函館を出発点に選んだ理由のひとつは、町そのものの景観の美しさもあった。函館山からの夜景は有名だが、実物を見ると写真よりすごいという印象が強く、港と街の配置が一枚の都市設計図のように感じられる。
ふもとのハリストス正教会周辺は横浜の洋館地区にも似ているが、こちらは空と海との調和が際立っていてエモい。超さわやかで気持ちよかった(小並感)
旅の時間を合理化しながら、景色と自由をフルに味わいたい人には、この「新幹線+レンタルバイク」の北海道旅はひとつの完璧な答えになる。
個人的な話だが、実は五稜郭に寄っていないので、函館はリベンジでもういちど行きたい旅先だ。
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