「スポーツの日」という言葉を聞くと、どうしても体を動かすとか、スポーツを語り合うイメージが浮かびます。でも、正直なところ野球やサッカーの話題にまったく乗れないという人も多いと思います。ニュースで流れる結果を見ても、どのチームが強いのか分からないまま「へえ、そうなんだ」と相づちを打つだけ。そんな自分を少し疎外感のように感じることもあります。
けれど、無理に詳しいふりをして話に入る必要はないんですよね。スポーツ好きな人は、話を聞いてくれる人がいるだけでうれしいものです。だから、分からないなりに「その選手ってどういう人なんですか?」とか「最近そんなに盛り上がってるんですね」と軽く返すだけで十分会話になります。興味のない話題を“共有の場”として受け止める、それくらいの距離感でいいと思います。
それでも居心地が悪いときは、無理に話の輪に加わらず、「へえ、そうなんですね」と笑って聞き流すのも立派な処世術です。相手の世界を尊重しつつ、自分を偽らない距離の取り方を覚えるのは大人のバランス感覚のひとつです。
スポーツの日は「体を動かす喜び」を考える日ですが、同時に「人との関わり方を見直す日」としても意味がある気がします。得意分野が違っても、お互いの熱中を認め合える。そんな柔らかなつながり方ができたら、それこそ“心のストレッチ”になるのかもしれません。
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