高配当株 減配

投資

株式投資の中でも、特に高配当株という言葉には、何とも言えない魅力があります。銀行預金の利息が雀の涙ほどしかない現代において、定期的にまとまった配当金が入ってくるというのは、まるで夢のような話に聞こえるかもしれません。僕も以前は、高い配当利回りという数字に目を奪われ、「これぞ不労所得への道だ!」と意気込んでいた時期がありました。

しかし、最近になって「減配される可能性のある銘柄」や「高配当株投資の注意点」といった情報に触れるにつけ、その見方が少しずつ変わってきました。単に配当利回りが高いからという理由だけで飛びつくのは、あまりにも安易な考えだったと反省するばかりです。


高配当株の裏に潜むリスク

冷静に考えてみれば、企業も慈善事業ではないわけで、業績が悪化すれば配当を維持することは難しくなります。また、将来の成長のために、配当よりも設備投資や研究開発に資金を回すという判断も当然あり得るでしょう。そうした企業の事情や経済状況の変化によって、これまで安定していた配当がいきなり減らされる「減配」という事態は、決して珍しいことではありません。

減配が発表された時の株価の動きは、往々にして厳しいものです。期待していた配当が減るだけでなく、株価まで下がってしまうとなると、精神的なダメージも小さくありません。まさに「両面から叩かれる」ような状況で、これではせっかくの投資も、むしろストレスの種になってしまいます。


長期的な視点での銘柄選定

高配当株投資を考える上で、僕が最近特に重要だと感じているのは、単に今の配当利回りを見るだけでなく、その配当が今後も持続可能かどうか、という点です。そのためには、企業の過去の配当実績を調べたり、業績の推移や財務状況をしっかりと確認したりすることが不可欠だと気付きました。例えば、売上や利益が安定して伸びているか、自己資本比率は健全か、有利子負債は多すぎないかなど、チェックすべき項目は意外とたくさんあります。

また、特定の業界に集中しすぎないように、分散投資を心がけることも大切ですね。仮に一つの業界が不況に陥っても、他の業界の銘柄でリスクを軽減できます。これは、まるで旅に出る際に、一つのルートに固執せず、複数の選択肢を持っておくような感覚に似ています。予期せぬ事態が起こっても、対応できる柔軟性があれば、心のゆとりも生まれるというものです。


「見せかけの利回り」に注意

さらに、配当利回りが高くても、それが一時的なものだったり、企業が無理をして配当を出しているケースもあります。そうした「見せかけの利回り」に騙されないよう、常に疑いの目を持つことも、リアリストとしての姿勢なのだと感じます。

一歩踏み込んで深く知ろうとすることで、真の価値が見えてくる。投資も同じで、表面的な数字だけにとらわれず、その奥にある本質を見抜く力が求められます。

高配当株投資は、確かに魅力的な選択肢ではありますが、そこには常にリスクが伴うという事実を忘れてはなりません。感情に流されず、事実に基づいた冷静な分析と、長期的な視点を持つことが何よりも重要だと、最近の学びを通じて改めて確信しました。

資産を育むことは、すぐに結果が出るものではなく、じっくりと時間をかけて取り組むべき、まるで人生の旅のようなものなのかもしれません。この気づきは、僕にとって大きな学びとなりました。



松井証券

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